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Miho Sato

Author:Miho Sato
「舟遊び みづは」運営主体の、株式会社フローティングライフ代表取締役。
江戸の人が遺してくれた東京の水辺は貴重な財産。数名で貸し切れて、江戸工芸に触れて楽しみながら、ゆったりと江戸の粋や情緒、名橋の数々を満喫できる舟遊びを提供します。
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01月27日(木)

北斎に学ぶ、浮世絵がもっと面白くなる方法

今日は江戸美学研究会の浮世絵セミナーに参加しました。江戸美学研究会は、江戸のデザイン
や江戸の生活文化を研究・発信する会で、江戸帖という粋な手帳を出しています。私も今年初めて
江戸帖を購入しましたが、デザインが良いだけではなく、ちょっとした江戸の豆知識が掲載されて
いて、読んでも楽しい手帳です。

今日の講師は、島田賢太郎先生。浅草で、六華庵という浮世絵版画店を営んでいらっしゃり、北斎
研究家でもあります。今日は北斎の冨嶽三十六景のお話と、浮世絵の木版の彫りと摺りについて。
冨嶽三十六景というと、「凱風快晴」や、「神奈川沖波裏」は、浮世絵に詳しい人でなくても、一度は
どこかで見たことがあるのではないでしょうか。

冨嶽三十六景は、全部で36図と思っていましたが、追加で10図作られ、全部で46図あるそう
です。追加分は、主線(おもせん)という輪郭線が、藍色ではなく黒なのだそうです。落款の違い
によって、製作した順番が四期に分かれることや、全ての景色を北斎が自分で見て描いたわけでは
ないことなどを教えてくれました。

浮世絵は、版元(今でいう出版社)の企画に沿って絵師が絵を描き、それを彫師が木版に彫ります。
彫ったものは、色ごとに色版が作られ、数枚から十数枚の木版を今度は摺師が重ね摺り。絵、彫り、
摺りの三拍子が揃って初めて作品として完成するのです。現代の雑誌に置き換えると、出版社の
編集者の企画が漫画家に持ち込まれ、漫画家が書いた絵の版下を作り、印刷する、というのと流れ
は同じです。今と違うのは、出来た絵を摺るまでに掛ける技術と手数。

彫師の技術は、髪の生え際の表現に、1ミリの中に3~5本(!)の彫りを入れることもあり、大変
細かい技が要求されます。春画では、下半身の縮れ毛を表現するのに、通常使用する山桜の版木では
硬くて彫りきれないため、柔らかい柘植の木でその部分を掘って、山桜の版木に埋め込む等の工夫を
していたそうです。摺師は、色がずれないように摺るのはもちろんのこと、濡れた布で顔料を伸ばし
てぼかす技術で、雲や霧、影などの儚げで微妙な形状を表現することが求められます。

絵師と違って、彫師や摺師は名前が出ないことが多いそうです。また、版木を作る人、紙を漉く人、
顔料を作る人など、様々な無名の職人達の丁寧な仕事が日本の浮世絵を世界に誇れる美術品に仕立て
たわけで、先生曰く、「ここにも日本のものづくりの原点がある。」はい、納得です。

他にも、北斎が描いた人物の後姿に、版元の宣伝が巧みに潜ませてあったり、江戸の人々が富士山を
どのように見ていたのかが、描かれた人物のしぐさや表情から窺えたり、と浮世絵をもっと面白く
眺めることができる沢山のヒントをもらいました。細かいところまで、よく見ることによって浮かび
あがる浮世絵の奥深さ。神は細部に宿る、という言葉がありますが、パッと見たときの全体の大胆な
構図と、細部の描写の対比をこれからもっと楽しんでみようと思います。


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Re: 新版画

私も川瀬巴水、大好きなんです。1月18日の記事「横十間川から小名木川、終点は我が愛する清洲橋」でも触れましたが、巴水の「清洲橋」という絵が特に気に入ってます。銀座の渡邊木版美術画舗には巴水をはじめ、
新版画の作品を沢山扱っていますよ~。

 

新版画

大正~昭和にかけて新しい浮世絵の新版画というジャンル?があるようですね。川瀬巴水(かわせ はすい)という版画家の作品が好きです。小生の住むあたりの風景も作品として残っていて、その作品の風景の地にかかる橋に埋め込まれたレリーフにもなっています。「購入しようかなあ」と考えたこともありますが・・・

 
 
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