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Miho Sato

Author:Miho Sato
「舟遊び みづは」運営主体の、株式会社フローティングライフ代表取締役。
江戸の人が遺してくれた東京の水辺は貴重な財産。数名で貸し切れて、江戸工芸に触れて楽しみながら、ゆったりと江戸の粋や情緒、名橋の数々を満喫できる舟遊びを提供します。
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12月25日(水)

赤穂浪士に思いを馳せて、討入り舟遊び

舟遊びの事業を始めたら、やりたいことの一つに、忠臣蔵にちなんだ舟遊びがありました。以前、吉良上野介の側から描いたお芝居を見に行ったエントリーでも書きましたが、私は忠臣蔵が好きなのです。

赤穂浪士が討ち入った吉良邸は、両国の南、本所松坂町にあり、そこから泉岳寺に向かうルートは、隅田川だけでなく、竪川、小名木川を渡ります。舟でその足跡を辿りつつ、みづはが応援する日本の伝統文化による忠臣蔵のお話などを絡めた舟遊びをやってみることにしました。

忠臣蔵の話は、浄瑠璃、落語、講談、浪曲などの語りの芸が色々あります。今年の初夏に行った浪曲イベントで知り合った若き浪曲師、東家一太郎さんに今回はお願いしようとお話を持っていったところ、快諾してくれました。

隅田川は舟が揺れるので、集中してできないということと、曲師(三味線)の方も演奏しにくいということで、日本橋川の静かな水面をゆるゆると航行しながら、刃傷のあった江戸城本丸松の廊下をしのび、江戸城外堀の石垣の見える常磐橋付近を中心に浮かんでやりましょう、ということに。

浪曲と舟遊びで2時間ちょっとなので、飲物やお菓子を用意。
赤穂浪士が永代橋を渡る前に、甘酒粥を振舞ったとされる、佐賀町のちくま味噌の甘酒を買いに行きました。
行ってみたらお店がない!住所は合っているので電話をすると、ちくま味噌は料亭などにお味噌を卸しており、実店舗はないそうです。楽天市場に小売店舗があります。事務所に在庫があったので甘酒は買えてホッとしました。ちくまビルの前には、こんな石碑が。
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乳熊屋(ちくまや)の初代作兵衛は風流の道を嗜み宝井其角に師事、赤穂浪士の一人大高源吾も其角の弟子で、友人同士だったそうです。それで本懐を遂げた赤穂浪士が泉岳寺へ向かう途中、永代橋に差し掛かったこころで、一行を店に招じいれ、甘酒粥を振る舞ったという故事があるそうです。

甘酒は、砂糖を加えていない、米と米麹だけの本来の甘酒。さらっとした甘みで美味しいです。
chikumaamazake1.jpg

お菓子は、浅野内匠頭が刃傷の後に預けられ切腹させられた田村右京太夫の屋敷があった場所にお店を構える新正堂の切腹最中。見た目は「!」という感じですが、あんこは甘みを抑えていて、求肥も入っていてお味は美味しいんですよ!お詫びの手土産に人気だとか。
seppukumonaka.jpg

みづはの小さな船内での浪曲は迫力満点、臨場感100%!三味線との掛け合い、グルーブ感、10人程度でアーティストを独占できるって、贅沢だなぁと思います。
uchiiri.jpg

演目は、「弥作の鎌腹」討ち入りに赴く弟神崎与五郎を守るため、鎌で切腹する兄弥作のお話。今月国立劇場で、中村吉右衛門さんがやっていた役でもあります。義理人情どっぷりなお話ですが、昔の日本人が意気に感じていたこういう話が我々の精神性にも影響与えているなぁ、と感じます。

舟は赤穂浪士が渡った亀島川の高橋をくぐり、隅田川へ出て、築地の浅野家上屋敷跡付近から北上。両国橋から南下、松坂町のすぐ近くにあった竪川の水門や、赤穂浪士が渡った一之橋、小名木川の万年橋などを見ながら日本橋へと戻りました。約60分の行程。江戸の名残を色濃く残す川や橋の存在に参加者の皆様も少し江戸の息吹を感じてくださったようです。

初めての試みで、企画の時期や価格設定、また当日の動きなど行き届かぬところもありました。お客様からのご意見も頂戴しながら、その反省を生かして来年も討ち入りにちなんだイベントをやりたいと思います。一年後、乞うご期待!
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