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Miho Sato

Author:Miho Sato
「舟遊び みづは」運営主体の、株式会社フローティングライフ代表取締役。
江戸の人が遺してくれた東京の水辺は貴重な財産。数名で貸し切れて、江戸工芸に触れて楽しみながら、ゆったりと江戸の粋や情緒、名橋の数々を満喫できる舟遊びを提供します。
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01月15日(火)

工場見学でいとおしくなった松徳硝子

以前、同僚からもらってなかなか使い勝手のよい松徳硝子のグラス。船で使うものはなるべく東京の職人さんの手仕事が感じられるものにしたいということもあり、ショールームの見学を予約して行って来ました。場所は、墨田区錦糸町。錦糸公園の近くです。
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松徳硝子の創業は大正11(1922)年。電球の硝子を手吹きで作っていました。その後電球製造が機械化され、手吹きの技術を生かすガラス器へと移行したそうです。とても口の薄い、繊細な口当たりの一口ビールグラス「うすはり」で有名ですが、最近は、カリスマバイヤー藤巻氏の藤巻百貨店でも限定商品などがあるようです。

思いがけず、工場見学もさせてもらえました。このガラス原料を窯で溶かしてグラスを作ります。
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原料を溶かす窯の1階部分。奥に見えているのが炎です。温度は1300度以上。ペットボトルのお茶やお弁当をここで温めることも多いとか。グラスの製造が終わる夕方から翌朝までは窯炊き職人が一晩中原料を窯に溶かす作業を行い、24時間365日火が絶えないのだそうです。その日の気温や風の状態で炊き加減を変える熟練の技。かっこいい~。
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2階に上がるとそこは作業場、この窯を中心としたガラスを吹く場所を「舞台」と言うそうで、吹きの技術の見せ場、というところ。窯に丸く開いている火の見える口は、ツボというそうで、これはネコツボと呼びます。
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最初の工程は「玉取り」。下玉というグラスのボディとなるところを吹くのに、ガラスを棹で巻き取って玉状にします。同一の大きさ、均一の厚さに吹くには3年以上修練がいるようで、「玉取り3年」と言われる由。
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下玉をもういちどツボに入れ、作るグラスに合った大きさだけ棹に取って型に入れ、形をつけます。それを吹く工程が「吹き」。吹き上がったグラスは、回転軸の上に乗せられ冷めたら切ります。
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「徐冷」と「一次選品」。吹いたグラスは常温に放置すると歪んだり割れたりするので、すぐに500度の徐冷庫に入れ、約80分かけてベルトにのったグラスがゆっくりと冷やされ、出てきたら選品されます。
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次の「火切り」では、ダイヤモンドカッターでグラスの高さに合わせて印をつけ、バーナーの火で切ります。青い火が印のところに当たらないと切れないので、高さの調節や、カッターが水平に当たるように微調節が必要で、これもなかなか大変な職人技ですね。次の摺りの工程のために、完成品の高さより、2ミリ程度高く切るそうです。
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「摺り」では、ガラスの断面を平らにするために研磨用の砂と水が混ざった薄い粘土のようなものが広がった研磨機にグラスをかけます。研磨の途中でグラスが割れると、高速回転で飛び散る危険があるとのこと。ここも緊張しそうな工程ですね。
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次は「口焼き」。グラスの口をバーナーの火で焼いて、滑らかな口当たりに仕上げる工程。焼きすぎると歪むし、焼き足りないと角が残るので、これも加減が重要だそうです。グラスが乗っている丸い台は回転しています。
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最後が「最終検品」。ここで規格外のものは撥ねられます。徐冷に回す前に吹き職人が捨てたもの、一次選品、最終検品に通らないもの、途中で破損したもの等を入れると歩留りが5割ぐらいになってしまうこともあるそうです。但し、通らなかったものは全てまた溶かして原料になるので、リサイクル率はほぼ100%。
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工場内で見かけた面白いもの。吹き上がったグラスを徐冷器まで運ぶミニリフトです。これをガラス工場で取り入れたのは松徳硝子が最初ということで、創業者の自慢のアイディアとのこと。
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神棚もありました。火の神様、竈の神様を祀っているのかな??
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その後ショールームで様々なグラスを見せてもらったのですが、製作工程を見た後では、グラスを見る目が全然違って来ますね。窯炊きから検品まで沢山の職人さんのそれぞれの専門の技を経て、今ここにグラスが並んでいること自体がいとおしいというか。
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物を大切にする心を思い起こしたり、養ったりするには、出来上がるまでの過程や、作った人達の物語を知るのがやはり一番だなあ、と思います。ネットでの動画配信など、伝わりやすい工夫ができる時代にはなりましたが、現場の温度・匂い・音まで身体で感じるのは難しいです。もし壊してしまった時、「あぁ、あの工場であの職人さん達が作ってくれたものを壊しちゃった。ごめんなさい。」という気持ちになれることが今の世の中には大事なんじゃないか?と思いながら、楽しくお買い物もして帰ってきたのでした。
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