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Miho Sato

Author:Miho Sato
「舟遊び みづは」運営主体の、株式会社フローティングライフ代表取締役。
江戸の人が遺してくれた東京の水辺は貴重な財産。数名で貸し切れて、江戸工芸に触れて楽しみながら、ゆったりと江戸の粋や情緒、名橋の数々を満喫できる舟遊びを提供します。
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04月11日(木)

ぽかぽか花見はできなかったけど、さくら祭りはまだ終わらない!

桜前線は今頃、東北中部位に到達しているでしょうか?今年の首都圏は桜の開花が早すぎて、その後急に寒くなったり、悪天候に見舞われてなんだか盛り上がらずに終わってしまいましたね。私も何となく気持ちがついて行かず。

これは3月23日の日本橋船着場前。滝の広場の手前の桜はこの時既に満開でした。
写真 13-03-23 14 32 48

翌日24日の目黒川もこんな感じで、もう花びらが川面に散っていました。この日はお天気が良く人出もありましたね。
写真 13-03-24 15 21 19

うわー、3月中に散っちゃうー!!と、お花見の船を企画していた各社慌てたと思います。東京湾クルージングのお花見クルーズも日程を前倒し。

ところが3月の最終週は寒くなってしまい、せっかくこんなにキレイな川沿いの桜がありながら、なかなか船に乗って楽しもうという気持ちにならないお天気が続いてしまいました。
写真 13-03-26 14 25 57

気温が下がったおかげで、3月30日(土)から始まったお江戸深川さくらまつりまで桜はもってくれたのは幸いでしたが、日本橋から門前仲町のお祭り会場黒船橋まで行く船に乗る人は、寒さもあって少なめでした。
大横川はこんな感じだったのだけれど。
写真 13-03-26 13 24 10

翌日31日は雨。その後も花筏や花吹雪の楽しめる一週間でしたが、さくらまつりの船を予定していた4月6、7日の週末は、ご存知の通りの爆弾低気圧通過で中止。花は散ってしまいました~。こういう年もあるんですね~。

さて、今週末、もう葉桜ではありますが、新緑の黒船橋、さくらまつりはまだ続いています。会場では手漕ぎの和船に乗れたり、カフェや新内流しがあったり、花より団子、花より文化、というイベントもあります。日本橋から地下鉄で2駅の門前仲町まで、船で行くのも楽しいですよ!

日本橋からは4便、11:00、12:55、14:20、15:45発です。20分程度のミニクルーズで700円。普段は降りられない黒船橋の桟橋まで、日本橋川、隅田川、大横川と変化のあるクルーズを体験するチャンスです!
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04月13日(土)

最近舟はどーなってるの?こーなってるの。

ここ1,2ヶ月の進捗を簡単にご報告。

・造船
船本体は、型ができ、そこにFRPを積層しています。型抜きがおわったところで、一度伊豆に見に行く予定です。


船外機も購入手配し、今は艤装品を色々と決めているところです。潮の干満のある東京の河川では、水深がわかるように魚探もあったほうがいいし、舶用の窓の大きさや外部の照明、タンクやメーター類なども。

キャビン部分は、窓や収納部の大きさ、壁紙や部材選びが進行中。友人のインテリアデザイナーTさんにに手伝ってもらいながら進めています。Tさんは、現在の我が家を建てていた時も、ブラインドや家具選びなどのアドバイスをしてくれたセンスのいい方。壁紙選びやLED導光板を用いた薄型照明の見積もりなど、色々お世話になっています。

・ヒト
当初アテにしていた船長候補が事情でダメになり、さぁ困った!とこの1ヶ月ほどモヤモヤしていましたが、修業先の社長に相談したところ、素早く話をつけてくれて、良い方が決まりました。お花見クルーズの際に何度か一緒に乗船した方なのですが、接客もソフト。小型船舶免許の講習指導員の資格もあるので、とーちゃんを鍛えてもらうにもピッタリです。働きがいのある環境を提供出来るように頑張らなくてはいけませんね。

・ロゴ
地元で木遣りを披露する場があり、そこで知り合った書家のHさん。舟のことを話したら、「屋号や船名、よかったらお書きしますよ」とおっしゃり、勢いでお願いしてしまいました。しばらくしてお電話を頂き、「出来たので見て下さい。」三種類の字体で書いて下さっていました。


「各文字をばらして組み合わせてもかまわないですよ」と、グラフィックデザインにもご理解のあるご様子。遊びのある雰囲気の字、典型的な柔らかい字、等々。かすれ文字が船体やウェブサイト等への使用が難しいのかどうか、今週デザイナーのBさんと会って相談します。

他にもポツポツと進んで来ているものもありますが、全部ネタバレしてもつまらないので、追々お伝えします。そろそろウェブサイト関係のこともエンジンをかけないといけませんね。
しかし、こうやって書いてみると、改めて色んな方のご協力やご好意のおかげで開業への道を歩んでいるんだなぁ、ということがわかります。心からの感謝を。
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04月20日(土)

言い訳できないぞ、3年前より環境よくなったんだから

先週は開業に向けての進捗報告をしましたが、外部環境はどうなっているかというと、円安がどこまで行くかわかりませんが、円安が続けば海外からの旅行者は来やすくなりますし、東南アジア諸国向けのビザ要件の緩和もあるということで、海外からの旅行者を増やすという都の計画にもプラスに働きますね。呼応するように、東京の水辺・水上観光は昨年のスカイツリー完成も契機となって、ますます盛り上がってきそうです。

先日の記事にも書いた、江東区の川の駅オープンの翌日から水陸両用バス「スカイダック」は定期運行を開始しています。オープン当初予約した日は強風で欠航。実はこの土曜日も予約していたのですが、冷たい雨ということでキャンセルしました。なかなか乗れません!知名度も上がっているようで、コールセンターがつながりにくくなって来たようです。ゴールデンウィークはお天気に恵まれれば満席続きになるかもしれませんね。

隅田川の浅草側、言問橋の下流側には、隅田川テラスを利用したオープンカフェができるそうです。1件はタリーズになるようですね。オープンは7月頃。台東区のホームページにお知らせが出ていました。
https://www.city.taito.lg.jp/index/bunka_kanko/cafe/opencafepropo2.html

場所はちょうど川をはさんでスカイツリーが良く見える場所。水辺でくつろぐ人々と、船に乗っている人が手を振り合ったりしてコミュニケーションが楽しくなるといいな、と思います。カフェのコーヒーやスイーツも船から買えるようになったらいいなあ。

対岸の墨田区も負けていません。スカイツリー下の桟橋を含め、この4月から墨田区の防災桟橋の一部が民間事業者に開放されました。アサヒビール本社の、あの金の炎のビルの前にある吾妻橋防災船着場は、拡張工事をして、6月から開放される予定とのこと。コースの多様性とか、お客様のニーズのためにも、こうして色んな船着場が使えるようになるのは良いことです。更なる開放を望みたいところですね。

日本橋船着場の利用率の高さからいっても、駅が近く、観光・買い物・ビジネスで人が集まるところに、一部の事業者の独占ではない桟橋があるというのは、価値のあることだなあ、と思います。吾妻橋船着場は、浅草から橋を渡ってすぐ。本所吾妻橋の駅からも6,7分です。大型の水上バスはすでに浅草側に桟橋があるので、吾妻橋を利用することは少ないのでは?日本橋川に比べると潮位の影響は少ないので、なかなかポイントの高い桟橋かもしれません。

閉ざされた水辺を拓こうと、社会実験やイベントなどの活動を地道にやってきたNPOや大学の先生、それに協力してきた事業者さん達の苦労が少しずつ実ってきているんですよね。オリンピックが東京に来ることになったら、更に加速するかもしれません。でも、個人的には、オリンピックに使うお金を他に使ったら?と思っているのと、初開催ということでイスタンブールを応援しています(笑)。

そんなこんなで、開業にあたっては決して悪くない外部環境。これを生かすも殺すも自分次第ですね。
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04月27日(土)

目も舌も楽しむ復興応援旅

昨年、復興キャピタリストになれちゃう「被災地応援ファンド」という記事を書きました。わずかながら山元いちご農園に出資をして1年。出資者特典のイチゴが届いたときは、なんともいえず心が温かくなりました。
ファンド概要→ http://www.musicsecurities.com/communityfund/details.php?st=a&fid=208

今年になってから、一度もとーちゃんと旅行に行ってないし、ボランティアツアーではない、復興応援旅に行ってみようか?と急にゴールデンウィーク前に思い立って1泊2日で行って来ました。JRの格安仙台出張パックを使い、レンタカーも、中古車を使ったレンタカーの会社が見つかりました。そこで削った分は、宮城の美味しい食や、復興商店街でのお買い物に使います。山元いちご農園のもう1つの出資者特典で、農園でのイチゴ狩りが無料になるので、それも利用して、実際に見に行ってみることにしました。

1日目はまず、東北3県を回る復興支援展覧会「若冲が来てくれました」へ。江戸絵画の雄、伊藤若冲のコレクターである、米国のジョー・プライス氏の所蔵品を中心とした展覧会。


なんで復興支援旅に来たのに、仙台博物館の展覧会に?
プライス氏は、江戸絵画の繊細さ、ユーモア、粋、技術などをいち早く認め、コレクションを始めた人。震災後、東北の人々に美しいものを見てもらうことで心の支えになれば、とこの展覧会を企画したそうです。展覧会の収益が東北に回るということで、これも応援になっちゃうんですね。2006年に、東京国立博物館で行われたプライスコレクションによる「若冲と江戸絵画」展が素晴らしかったのですが、その時は大混雑。同じものを見るなら、東京よりも空いているのではないか、という期待もありました。

実際は期待したほど空いてはいませんでしたが、東京よりはずっとマシ。なにより、若冲の超有名作品「鳥獣花木図屏風」が、今回はガラスケースに入っておらず、すぐ近くで見ることができました。他にも長沢芦雪や曾我蕭白などの作品もありました。仙台のあとは、盛岡と福島を巡回します。若冲をはじめとする江戸絵画の数々は、描写の面白さ、構図や対象の捉え方の斬新さなどで、訪れた人を魅了し、心を沸き立たせてくれると思います。プライス夫妻の東北への思いと優しい眼差しが感じられる素敵な企画でした。

その後は松島へ。雨が強くなり、湾内の島々の影も薄く、船に乗るのはあきらめました。驚いたのは五大堂がほぼ無事であったこと。江戸時代初期の木造の建物で、海に突き出て建てられていながら、被害は軽かったそうです。


海岸沿いの道にあった商店は津波で水が入ったそうですが、殆どが再開しており、南三陸や山元町などと比べると、建物は流されていないし、津波の痕跡を感じるのが難しいくらいでした。島が沢山あったおかげで、津波の勢いが弱まった、と言われています。確かに有名なお寺「瑞巌寺」の参道の途中に津波到達地点の表示板がありましたが、海から600メートル程度で、海から何キロも先まで津波に襲われた市町村と比べると随分な違いがあります。

最寄駅の仙石線松島海岸からは、代行バスが出ており、この先の不通区間に住んでいる方たちがバスを待っていました。最終バスは21:30位で、仙台市への通勤圏でもあるこの辺り、随分不便だろうなあと思います。

お昼に牛タンだったので、夜は地魚や野菜にこだわった居酒屋へ。石巻近く、金華山沖でとれる金華サバや、春鱈の揚げだし、山菜など、美味しかったです。もちろん地酒も。私のお気に入りは「綿屋」です。地魚を食べられる事がどれだけ幸せなことか、震災前は気付いていなかった、とお店の方が言っていました。

さて、翌日は沿岸部を中心に回ります。
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04月30日(火)

来て感じるほうがやっぱり私には向いてるなあ

翌日はレンタカーを借りて、まずは山元いちご農園へ。メールで予約をしていたので、常務さんが「あぁ、千葉県の方ですね。わざわざありがとうございます。」と迎えてくれました。

ハウスは8棟並んでいます。一つ一つが結構大きいです。


そもそもイチゴ狩り自体も初めての私。ハウスに入ると、甘い香り一杯。期待が高まります。この日の気温は20度近くだったので、特に香りが強かったみたい。震災前は地面に直接植えていたイチゴ。津波により、潮水浸しになった水田で始めた農園は、土を除塩する代わりに、高設栽培を選択しました。腰より少し高いので、収穫作業はやり易くなったのだそうです。


熟したものを選びながら、イチゴを口にいれると、瑞々しくすっきりした甘さが口内に広がります。幸せ~。イチゴ狩りは30分。最初はパクパクと快調でしたが、10分ちょっとでもう苦しくなって来ました。すこしペースダウンしつつも、イチゴ2パック分ぐらいは食べたかなあ。


農園の入り口にある建物では、イチゴのパック詰め作業が行われています。


これが、出荷前の状態。国道沿いの売店にも持っていくそうです。


ゴールデンウィークは、イチゴ狩りの予約も随分入っているとのこと。少しでも多くの人が訪れて、再建の歩みを進める力になったらいいなぁ、と思います。

次は、同じく山元町にある、工房地球村へ。地球村は、精神障害者の方が通う授産施設で、名産のイチゴを使ったジャムなどを作っています。ジャムの材料となるイチゴを作る農家が震災で激減し、苦しい時を過ごしてきました。


施設内のこのカフェは、津波によって人々が集まる憩いの場がなくなってしまったことを受け、障害の有無にかかわらず、地域の人が自由に集まって語り合える場所を作って、これまでずっと支えてきてくれた地域の人にお返しをしたい、という思いで作られた由。施設の方が描いた絵が飾ってあります。


ジャム以外にも、イチゴをモチーフにした手ぬぐい、コーヒー豆や津波の体験を綴った冊子などが売られています。ちなみに、このジャムは完熟のイチゴを使っていて、ペクチンを使用しておらず、とても香りが高くて優しい甘みのジャムでした。


カウンターで、リーダーの女性(健常者の方)が、震災後の心境など色々お話してくれました。


3月11日近辺は、テレビで東北のことが色々取り上げられたけれど、その日が終わるとパッタリと放送されなくなったこと。テレビを見た人に「復興してよかったね」と言われて、「え?まだ全然なのに」と複雑な気持ちになったこと。自分の家が全壊し、知らない集落に移って来たけれど、やっぱり寂しい、と電話で以前のご近所さんと慰めあっていること。などなど。

そして以前、南三陸でも聞いたのと同じ言葉が。「ボランティアしなくていいから、お土産も買わなくていいから、見に来てほしいんです。来てくれるだけで、あぁ、まだ忘れられていないんだなぁって思えるから。」

関心が薄れて来ているのは事実だと思います。私の周囲でも、被災地に最近行った人はあまりいないし。行きたくても色んな事情で行けない人もいるでしょうが、こうした東北の人の思いはなかなか伝わっていないと思うし、訪れるモチベーションを高める仕掛けがもっといるのかもしれません。

イチゴを沢山食べたわりには、殆どが水分ということもあり、お昼にはまたお腹が空いてきました。
仮設店舗で営業する、工房地球村からすぐのラーメン屋さんへ。パイプ椅子に会議机という状態ですが、あっさり醤油に縮れ麺という私好みのラーメンで、美味しかったです。


宮城県の一番南、山元町から沿岸部を仙台市まで北上します。
亘理町の荒浜漁港に立ち寄りました。漁港は工事が進行中ですが、漁は行われています。
港にある「フラミンゴ」というお店。ホッキ飯やハラコ飯が有名です。晩ご飯用に購入。お弁当の写真を撮り忘れたので、包み紙の写真を。「ほっき」と「発起」をかけているんですね。


ホッキ貝のフライも1つ買ったら、「スープ飲んで行って下さい。」と座らせてくれました。昆布や魚のアラで取ったと思われる、出汁は利いてるけれど、塩分控えめの滋味あるスープ。舌に丁寧さが伝わります。


ここから阿武隈川を渡り、岩沼、名取、仙台と一気に北上。「国交省除塩作業」などと書かれた白い幕が車の前面に張られているダンプカーがとにかく多くて、その車列の迫力にまだまだ平常時とは程遠いことを思い知らされます。

ぽつりぽつりと残る家から、ここは農地ではなく住宅地だったのだ、と気付かされたり。2年以上経過しても、このように1階にビニールシートが張られた家が点在しています。


海が見えるところを走りたいと思いましたが、瓦礫焼却場になっていたり、工事作業中で一般車両は通行止めだったり、道路がなくなっているところがあったりして、漁港以外は海が見えるところに到達できませんでした。この仙台平野は農地が多いので、何も知らない人が見ると、瓦礫が撤去された跡も平らで田畑に見えてしまい、かつてそこに人の暮らしがあったことを感じるのがどんどん難しくなっています。

今後この一帯がどういう形で人の住む場所を確保していくのか、高台のないこの付近では、集団移転についても各市町村ごとに施策が違い、合意形成が難しい地域もあるようです。

被災地に来ると、自分がどれだけ恵まれているかを改めて気付かされます。今の幸せが当たり前じゃない、ということも。そして、厳しい体験を経て立ち上がり、日常を取り戻そうとしている方々とお話することで、自分に問いかけるきっかけをもらいます。本や映像で知ることや、都内で応援の買い物をして現地の様子を想像するのは、私には限界があるみたい。目で見て、匂いを嗅いで、足の裏で感じるほうが、私には向いています。その場で採れたて、出来たてを食べるほうが美味しいですしね~。

次はいつ来られるかなぁ。でもきっと東北を再訪します。
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